cocoonフック調査~get_archive_chapter_titleの使い方と活用例

タナビーの高梨です。
WordPressのテーマ「Cocoon」には、テーマ改変なしでデザインや動作を拡張できる豊富なアクション・フィルターフックが用意されています。
分かる範囲で内容を調査したのでブログにまとめていこうと思います。
アーカイブページのタイトルを書き換えられるフィルターフックである
get_archive_chapter_title
です。
フックの概要
フック名 | 発火タイミング |
---|---|
get_archive_chapter_title | アーカイブページが表示されるタイミング |
フックの発火条件
このフィルターフックは、すべてのアーカイブページで共通して発火します。
特別な条件はなく、カテゴリー、タグ、月別、投稿者別などのアーカイブページが表示されれば自動で適用されます。
使いどころ
このフックを使えば、アーカイブページのタイトルテキストをカスタマイズすることができます。
Cocoonのデフォルトでは、アーカイブタイトルはシンプルな文字列(例:「2025-07」や「カテゴリ名」)となっており、やや無機質な印象です。
そこで、ユーザーに分かりやすく・魅力的なタイトル表現に変えるのがおすすめです。
表示変更の例
アーカイブ種別 | デフォルト表示 | 変更例 |
---|---|---|
カテゴリー | (カテゴリー名) | (カテゴリー名)記事一覧 気になる(カテゴリー名)を読む など |
月別 | 2025-07(年ー月) | 2025年7月記事一覧 2025年7月、こんな記事を書きました! など |
実際の表示例(月別アーカイブ)


apply_filters呼び出し元のソースコード
functions.php
apply_filters('get_archive_chapter_title', $chapter_title);
引数
$chapter_title:(string)タイトル部分のHTML
カスタマイズコード例
function customize_archive_chapter_title( $chapter_title ) {
if( is_date() ) {
$chapter_title = preg_replace_callback(
'/(\d{4})-(\d{2})/',
function ($matches) {
$year = $matches[1];
$month = ltrim($matches[2], '0');
return "{$year}年{$month}月、こんな記事を書きました!";
},
$chapter_title
);
}
return $chapter_title;
}
add_filter( 'get_archive_chapter_title', 'customize_archive_chapter_title' );
注意点
すべてのアーカイブページで一律に発火するため、アーカイブ種別を判別して加工しないと意図せぬタイトルになる可能性があります。
例えばカスタマイズコード例で示したサンプルをis_date()の判別無しにすると、月別ページ以外では不自然なタイトルになります。
まとめ
get_archive_chapter_title は、アーカイブページのタイトル表示を柔軟に変更できる便利なフィルターフックです。
特に、アーカイブの種類に応じた文言を付け足すことで、読者にとって分かりやすく親しみやすい導線を作ることができます。
ただし、すべてのアーカイブで共通発火する点に注意し、is_category()、is_tag()、is_date() などでアーカイブ種別をしっかり分岐させるようにしましょう。